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田中機関士さんインタビュー
担当: 田中さんは現在SL「やまぐち」号の機関士の中でも、ベテランの機関士さんと伺っています。昭和48年に山口線からSLが姿を消したときは、どんなことを思われましたか。
田中機関士: 昭和48年の頃、私は津和野機関区でSLの整備をしていました。整備の仕事といっても、まだそんなに経験を積んでいたわけではないので、SLの下回りの清掃などの業務が主な仕事でした。
昭和48年に電化のおかげでSLが無くなるという話を聞いたときは、ファンの方が聴いたら怒るかもしれないですが、きつい仕事だったので一瞬ホッとしました。
でも、昭和54年にSLが復活したときは何ともいえない懐かしさが込み上げてきて・・・
担当: それでいつかはSLの運転に携わりたいと
田中機関士: はい。
担当: 念願が叶って、田中さんは平成7年に機関士助士となり、平成9年10月にSL免許を取得された訳ですが、これまでの中で印象に残っている出来事を教えて下さい。
田中機関士: 機関士になって間もない頃のことなのですが、宮野から仁保間の上り勾配区間で、何度も動輪を空転させてしまい、SLを止めては引き出すの繰り返しをしたことがあります、上り勾配で発車させるのは力加減が難しく(みなさん自動車学校で初めて坂道発進した時を 思い出してみて下さい。)力が弱いと動かないし、逆に強すぎると動輪が空転するばかりで進まないしで、ガクガクさせながらやっとのことで坂を登ったということがあります。
乗客の方に申し訳ないと思っていたら、逆に「頑張ってください」と励ましてもらいました。
担当: ということは、SLで上り坂区間を走るというのは、まさに職人技というわけですね。
田中機関士: そのとおりです、SL「やまぐち」号に乗車していただくお客様は、それぞれがSLに対しての思いがあり、皆さんが楽しい旅を満喫しておられると思います。
その中で、助士が燃えさかるボイラーに、汗だくで石炭を投入し作った蒸気を、機関士が巧みに操り、坂を登る力に替えていくというように、2人3脚でSLを登らせている機関室の努力であるとか、上り勾配を行くSLの、平地を走るときとは違う、あえぐようなドラフト音(※注1)、そして上り勾配が終わり、阿東町に入った時の冷たい風などの、空気の違いを肌で感じ取っていただければと思います。
担当: 最後に伺いたいのですが、SLの機関士にとって大切なものは何 だと思われますか。
田中機関士: KKD(経験・勘・度胸)の3つだと思います。
上り勾配を走るときに、ボイラーがむき出しにならないよう、常 に水の量や、蒸気の圧力に気を配りながら、動輪に力を与える技術は、経験と勘がなければ身につけることは出来ません。
一般の列車との決定的な差は、SLはその日によって状態が違い ますので、「今日はこうだったから」ということが明日も通じると は限らず、機関士の技術は、まさに体で覚えたこと一つ一つの積み重ねなんです。
そして、積み上げた経験と、それにより培われる勘が、いざトラ ブルが発生したときの度胸を生むんです。
それと、もう一つ大切なことがあります。
SLを動かしているのは機関士だけではないということです。
SLを運転しているのは機関士ですが、その陰で、必死に整備し てくれている整備士や、運行に関わるスタッフ、そして乗客やファ ンの方なしにSLの運行は成立しません。
みなさんへの気配り、齡67歳のC57 1(SL「やまぐち」号)へのいたわり (※注2)など、すべてを包む度量が必要だと思います。
担当: ということは、必要なのはKKDH(経験・勘・度胸・包容力)になるということですね。
田中機関士: そうですね(笑)
■田中機関士さんのプロフィール■
昭和25年10月18日生
 平成7年に機関士助士となり、平成9年10月にSL免許を取得。
 SL「やまぐち」号機関士の中でもベテランクラスの機関士でSLファンの中には田中機関士の追っかけファンもいる。
 趣味は磯釣り。
田中機関士さん
とても気さくな方で、SLに詳しくない担当にも、明るく丁寧にお話しいただきました。
田中機関士さん、お忙しい中取材に応じていただきありがとうございました。
※1 SL「やまぐち」号の機関士助士が、一回の運転でボイラーに投入する石炭の量は 1.5t~2tになるそうです、それを燃えさかるボイラーの前に立ち、シャベル(1杯1kg位)で投入し続ける訳ですから、かなり過酷な作業といえます。
※2 ドレン音とは動輪付近から横に噴き出す蒸気の音のことです。
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