3種のSL
SL「やまぐち」号とは山口線を走るSLの愛称で、実際に運転しているSLは3種類。期間によって運転するSLが変わります。普段はSL1台が客車5台を牽引していますが、2台のSLを連結して運転する「重連運転」が行われる日もあります。
C57形1号機

photo by Takahiro Yoshinaga
C57形蒸気機関車は昭和12年(1937年)から201両製造された亜幹線旅客用蒸気機関車です。C55形を改良して誕生した機関車で、従来のスポークタイプとは違うボックスセンター動輪の採用、使用圧力の増圧など近代化されていることが特徴です。四国を除く全国各地の主要線区で活躍し、近代蒸気機関車の傑作機の一つとされ、細いボイラーと大きな動輪の組み合わせからスタイル全体のバランスがとれ、「貴婦人」の愛称で親しまれてきました。このC57形の記念すべき第1号機が山口線を走るC571号機です。
全長 (mm) | 重量 (t) | 動輪径 (mm) | 石炭積載量 (t) | 水積載量 (㎥) | 最大出力 (馬力) | 製造 | 製造場所 |
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20,280 | 115.5 | 1750 | 12 | 17 | 1290 | 昭和12年 | 川崎車輌 |
D51形200号機

photo by Takahiro Yoshinaga
D51形蒸気機関車は、1936年から1945年の間に製造された大型の貨物用機関車です。
戦中戦後の国内貨物輸送の増大に対応するため、長期に渡り製造されたこともあり、その製造両数は日本の機関車の中で最多となる1,115両にのぼります。
「デゴイチ」の愛称は機関車の代名詞にもなりました。
全長 (mm) | 重量 (t) | 動輪径 (mm) | 石炭積載量 (t) | 水積載量 (㎥) |
最大出力 (馬力) | 製造 | 製造場所 |
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19,730 | 125.1 | 1400 | 8 | 20.0 | 1280 | 昭和13年 | 国鉄浜松工場 |
C56形160号機

photo by Takahiro Yoshinaga
C57が「貴婦人」と呼ばれているのに対して、この一回り小振りなSL、C56は「ポニー」の愛称がついています。戦時中、タイとビルマを結ぶ泰緬(たいめん)鉄道の主力として使用されていたものもあり、全部で160両が製造されました。
C57が甲高い汽笛音であるのに対して、この小さなC56の汽笛音が低くて力強いのが不思議なところです。重連運転などの時に、その音の違いを聴き比べてみてはいかがでしょうか。
また、クリスマスやお正月には特別なヘッドマークを付けて走ります。
全長 (mm) | 重量 (t) | 動輪径 (mm) | 石炭積載量 (t) | 水積載量 (㎥) |
最大出力 (馬力) | 製造 | 製造場所 |
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14,325 | 64.6 | 1400 | 5 | 10 | 592 | 昭和14年 | 川崎車輌 |